私達について
秋保の地に育まれた、
味と伝統。
太田とうふ店は、仙台の奥座敷と言われる秋保で生まれました。
豊かな自然の中で培われてきたその味は、今も受け継がれています。
秋保大滝に向かう途中にある「太田とうふ店」は大豆本来の風味が薫る豆腐として、県内外から多くのお客様にご好評を頂いております。
江戸時代末期から代々受け継がれた昔ながらの製法は、火を入れる時間、ニガリを入れるタイミングは職人の勘が大きく左右されます。
湿度や気温を五感で感じて作る、とても繊細な伝統製法を守り続けています。
原材料へのこだわり
当店では吟醸とうふに「ミヤギシロメ」という大豆を使用しています。皮が薄く、淡い黄色が特徴の丸っこい大豆です。見た目がきれいなので、煮豆や豆菓子にも使用されます。
宮城県発祥で、大豆の芽の部分が白いことから「ミヤギシロメ」と呼ばれています。
味の特徴としては、糖分とたんぱく質のバランスがよく、豆腐にしても甘みがしっかりあります。ぜひご賞味ください。
豆腐への想い
東雲、秋保の田畑が茜色に染まり始めるより前、太田とうふ店の釜は動き始めます。工場(こうば)に入り「作らせていただきます」と大豆に手を触れると、先代をはじめとした多くの方々の想いが伝わってきます。
夏は釜の蒸気が熱く、冬は秋保の自然が作り出した水が手にかじかむほど冷たくとも、よりよい商品を提供したいという想いと、先代達が紡いできた歴史が私達の体を動かしてくれます。一つ一つ心を込めて手作りした豆腐を心ゆくまでご賞味ください。
太田とうふ店のはじまり
始まりの歴史は定かではないが、江戸中期には確かに存在し、代々豆腐屋として商いをしておりました。
元々、秋保街道は戦国以前の世においては要たる場所に館城を配置し、敵の侵攻を防ぐ為の場所でありました。しかし、江戸幕府が成立し、太平の世が訪れると秋保という地の警備は緩やかになり、仙台藩と山形藩の物資の往来を取り仕切る関所のような役目へと変化していきました。
それと時同じくして、秋保温泉湯本が遊楽の場所として知られるようになります。山寺や立寺への参拝や温泉を目的とした多くの旅人達で宿場町が賑わいました。修行僧の行き交う宿場で、私共の豆腐店は宿として精進料理を召し上がっていただいたと聞きます。
明治以降は、秋保町の各家庭が執り行う冠婚葬祭の料理において材料となりました三角油揚げの煮物は欠かせないものだったと伝え聞いております。
時代は流れ、昭和の高度経済成長期へと移ると、観光客秋保温泉や作並温泉の旅館へ当店の商品を納品する機会が増えました。目で楽しむ豆腐料理、グルメ嗜好に通用する味を研究し、新たな製品と試行錯誤する日々でありました。
平成、令和と移り変わり、太田とうふ店は新たな段階へと進む時期が来ております。従業員一同、手と手を取り合って、誠実な豆腐作りをしていきたいと考えております。